遠い朝日

百年前の朝日連峰はヤブだった。鳥原山までは道があり、湿原に池塘がたくさんあったようだ。そして笹とシャクナゲとハイマツを分けて小朝日と大朝日へ。ものすごく苦労している割には早い。尾根のヤブに懲りて沢に下り、痛い目に合うのは私にも経験があるが一度やってみないとわかるまい。だが落胆した時、少し頭を冷やしてから勇気を奮い起したとき、もうあと一里半じゃないか、と自分を勇気づけるさまは実にいい。一見、とても下れそうもないところにルートを見っけてたどり、無事に下ったとき、どんなにうれしかったことだろう。                                 大島亮吉



         

「祝瓶はにほふばかりにそそり立ち悲しき山か近寄りがたし 結城哀草果」



深い飯豊

飯豊はとてつもない大きな山である日本でいちばん大きな山であるかもしれない。巨象といっても、長鯨といっても、形容にならない大きさである。         今西錦司

   
「青空高くそそり立つ 大荒山をあおぎつつ 強く正しくほがらかに 師のみ教えを守りつ   つ 朝な夕なに励むなる われら三沢の西部校 米沢市立三沢西部小学校校歌」    






「朝日飯豊の衆」とは About us

たった一人で登るという事は、山から受ける心の糧は甚だ多く、登山の最も深奥の、神髄にふれるものと思われる。山登りそのものが、所詮自分自身一人のものであるから、行きつくところは孤独な一人旅なのであろう。然し、単独登山は、だれにでも奨められるものではない。むしろ山の危難を考へるならば、又、独りの力で足りなく、二、三の力を合せねば登れない場合を考へるならば、当然単独登山は避けねばならないのである。





「山わっしゃこ」